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タイトル: 映画「ロード・オブ・ザ・リング」〜最初の定冠詞Theはどこ?〜
日付: 2002年 05月 05日 11:12
最近、ちょっと仕事でも関わるので嬉しいのですけど、そこで気が付いたこと。
原題「The Lord of the Rings」から、複数形のsがなくなるのはまだ良いのですけど、定冠詞theを、先頭のは含まず、中間のを含む形となっている邦題「ロード・オブ・ザ・リング」。
きちんとした邦題は「ザ・ロード・オブ・ザ・リング」か、思い切り良く「ロード・オブ・リング」ではないかとおもうこのごろ。
翻訳や字幕でファンを悩ませている超大作。感想として書いてしまえば、「おお、ここまで作ってくれたのか!」という一言に尽きます。
原作1巻の困難を打ち勝って読破し、ラストシーンでしみじみできた者としては、そのボリュームを知っているだけになおさらです。
おかげで注文をつけるのがどうしても重箱の隅をつつくような気がして気が乗らないのですけど(苦笑)。
原作に興味があって読了したひとはもちろん、読書で挫折したこ人にもお勧めです。三時間という長丁場なので、DVDが出てからカウチポテトでと言う手もあるでしょう。劇場の椅子に3時間はけっこう大変ですから。
で、映画のラストシーンの続きを小説で読みましょう。そうすると「1巻の山」は避けられ、各キャラクターの活躍を存分に楽しむことが出来ます。
ですけど、すくなくともファンタジーRPGを遊ぶ人には見て欲しいところです。物語としてすばらしいこともそうですけど、FRPGで「そうなっている」といきなり設定されていることがすべてここにあるからです。
エルフが不老不死で矢の名人で森の住人であること、そのエルフがドワーフと仲が悪いこと、そのドワーフが斧を主に使うこと、パーティーが組まれること、パーティ内のエルフとドワーフが仲良くなること、英雄の剣が打ち直されること、序盤にドワーフのトンネルをとおること、「ミスリル」という特殊な銀があること、迷宮の奥にボスキャラがいること、塔が魔法使いの居城であること、小人族が陽気でおしゃべりと歌が好きで食欲旺盛なこと、魔法使いが会議をもっていること、そして指輪が力を持つアーティファクトであること。
どこかで聞いたり読んだりゲームで出てきた設定が、みんなここにあるんです。それも漠然とではなく具体的に。
話がそれました。映画に戻りましょう。
見たのは字幕版でしたが、引っかかったのは4点。
1つはボロミアとアラゴルンの見分けがつきにくいこと。ボロミアはもっとトレードマークの角笛でキャラを立てて、アラゴルンは威厳をみせてよかったと思います。
どちらもひげ面のおじさまで、旅で泥だらけになるとわかりづらいんですもの。
四人のホビットたちも見分けがつきにくいという感想も聞きますが、後作ではそれぞれ活躍があって見違えるので、次作への貸しにしておきましょう。
もう1つは魔法使いが戦うシーン。迫力はあるんですけど、ほんとに魔法使いがそんなふうに戦うとは思えません。
時間的には短縮して、沈黙の仲で突然呪文を高らかに唱えだす2人の魔法使い。同時に唱え終わって一瞬の間の後、負けたほうが苦悶に倒れる。
といったシーンの方が、魔法使いのすごさと実態感を作り出せたのではないかと。マーブル・ヒーローズや暗黒面の皇帝じゃねーんだからさー。
もうふたつは字幕の問題です。
エルロンドの館での各種族から人が集まった会議の席。日本語の字幕では、ボロミアは発言の中で自分の父親が摂政を「務めていた。」と過去形で語ります。
「おいおい、後で出てきて大事な役回りをするはずなのになぜ過去形?」と首を傾げました。
もう1つはクライマックス、いきなり「友情」とかいいだすところです。字幕を書かれた先生は締め切りを踏み越えてハイになっていた、なんてことでもあったのでしょうか?
さすがにずっこけました。
字幕の翻訳については、かなり熱意の有る方のサイトがあるので参考にされると良いかと。
「字幕改善活動について」
アイテムなどの細かいところも映画で扱いきれないのは残念ですが、それはメディアが異なる宿命というものでしょう。
フロド、アラゴルン、ガンダルフがそれぞれ持っている剣の名前くらいは出して欲しかったところですけど。ボロミアの角笛やエルフのマントやブローチなどなど、原作を読めばマジックアイテムの宝庫でもあるのです。
ということでわたし的には次作観覧と本作DVD購入は決定です。
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