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タイトル: 第1回ライトノベル・フェスティバル
日付: 2002年 05月 04日 17:41

ゼロ回として開催された「ティーンズ・ノベル・フェスティバル」の正式な第一回目です。
ゼロ回同様、業界人の集会のようになっているきらいがありイベントとしてはどうしたものかというところですが、ミーハーな私にとっては楽しくてしようがありません。
(私も出版社関係者ではあるのですけど(爆)。)

今回は「金原端人と大森望が語る・ライトノベルの作文術」「宇宙は楽し〜ライトノベルの無重力部屋」の2つのディスカッションとその後は「なぜ一次選考に残れないのか」に参加しようと思ったのですが、三つ目は「みんなのティールーム」で作家がたを交えたおしゃべりに参加して終わってしまいました。

◆「金原端人と大森望が語る・ライトノベルの作文術」

大森望先生がインタビューアーで、大学で小説を書くことに関するゼミを持っておられる金原端人先生の2人翻訳家対談という雰囲気だったディスカッション。
実際にそのゼミからヒットを飛ばしたライトノベル作家が出ているだけに、聴くほうは興味深々なのですけど、金原先生にいわせるとゼミで課題として書いていた作品とは毛色が違い、かなり驚いているとのこと。
金原ゼミでは、卒業までに学年ごとの執筆枚数が決められていて、とにかく書かせるそうです。それも必ず完結させること。やっぱりそれなんですね。
意外と翻訳に関することがらはでないままだったでしたが、それなりに時間も迫って質疑応答。

例によってわたしは率先して質問させていただきました。
いわく「『ハリーポッター』のヒットで、書店で大手出版社の周辺書籍が所狭しと実翻訳書を取り巻いているような状況を、翻訳家としてどう思われていますか?」。
べつにそれが良い悪いを聴きたいのではないのです、といつもどおり面倒な質問をしてしまうのですが、お二人としては商売繁盛になるということでは、今回のファンタジー・ブームで仕事や翻訳家としてやりたいこともしやすくなるのはありがたいというお答えでした。
それまではファンタジーがネタの企画を持っていっても門前払いに近い扱いだったとか。(SFも同様なのではないかとかんぐってしまいますけど。)
まったく日本のビジネスというのは、将来とか開拓という言葉と遠いところで展開されるのだな・・・とわたし的にはちと悲しい心持です。

◆「宇宙は楽し〜ライトノベルの無重力部屋」

予定では笹川祐一先生がいらっしゃるかもしれないという大期待があったのですけど、スケジュール調整がつかず残念ながらご拝謁出来ませんでした。
(笹川祐一と友野詳にあって話をしてみたい!)

ですが内容はとても楽しいディスカッションでした。進行は田中芳樹事務所の安達裕章さんが司会で都築由浩先生が語り役。
SFファンではない人が聞けば、科学知識に則った雑学の披露という感じなのかもしれませんが、そこは興味のある人間が聞いているのだから楽しくてしょうがない一席です。
火星探査機のトラブルとそのリカバリーが、どれだけ天才的な閃きと計算の労力な困難さの組み合わせで起きるか、基礎的な科学の知識があることがどれだけ「SFを楽しむ」という点で有効なことであるかなど、話は進んでいきましたが一番力説されていたのは、取材の際に出会う技術者のかたがたの熱意や、「技術そのものよりも人が魅力的」ということでした。
確かに物語とは人の織り成すものだな、と納得した次第です。

◆そして午後。

冒頭でも書いたとおり、プログラムを見た時点では「なぜ一次選考に残れないのか」を聴こうと思っていたのですけど、それが始まるまでに「みんなのティールーム」の会話の輪に入ってみたのが運の尽き(笑)。閉会式が始まるまでそこで過ごしてしまいました。
もちろんほとんどが関係者と作家先生で、作家では先ほど話を聞かせていただいた都築先生、第ゼロ回でディスカッションに参加させてもらった中里融司先生、今回はお忍び参加(?)の秋津透先生。そのほか素人3人ほどに業界者が三人ほどの輪になっていました。
ここでの話は、どちらかというと感想文的で冗談半分なことも多かったので割愛します。m(_ _)m

◆閉会式

また豪勢にプレゼントの嵐。
業界人が多いので、抽選で呼ばれたほうも苦笑ながらに出てきて受け取るシーンがいくつもありました。
私といえば、前回のような無茶なプレゼントは当たらず、ホワイトハート文庫のデスク・カレンダーをいただきました。
すっかり表紙が「十二国記」だったのでそのカレンダーかと思っていたのですけど、後日会社で使おうと持っていって開けてみてびっくり。ちょっと自分のデスクには置けませんでした。折角いただいたのにゴメンナサイ。



この文章は個人的な感想に基づいたものです。
ご覧になった方で、事実と異なることに気づいたり、わたくしが間違って思い込んでいるようなことを発見されたかたは、ご一報いただけると助かります。
また文章として人によってはご不快を感じる方がいるかもしれませんが、書き手としてはそのような意図は一切ありません。
ご指摘があれば、なるべくご期待に添うように訂正・注訳いれるつもりですので、これもお知らせいただければ承ります。


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