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タイトル: 活字のスタートレック
初出日付: 2001年 03月 16日 23:21

 『宇宙は人類に残された最後のフロンティアである。』
このモノローグを知っている人は、もういい大人です(苦笑)。

 「スタートレック」はアメリカで制作されたSFドラマであることを説明するまでも無いでしょう。
 最初のスペースシャトルが「エンタープライズ」であるのは、このTVドラマのファンの運動のためだったのは有名な話です。
 ですがイマイチ地道な話だったりワールドが壮大なせいか日本では認知度が低く、深夜放送だったり、ケーブルTVや衛星放送などでないとまとめて見ることが難しかったりします。
 そんなこの大河作品を私がどう楽しんでいるかというと、一番手元に置きやすく、時間も調整できるということから文庫本なのです。
 やはり「公式」という意味では映像媒体なのですが、活字媒体の作品がそれに勝っているのは、映像化できないようなシチュエーションと、登場人物の心理描写です。

 その代表といえる作品が平成13年3月に新刊であった角川文庫の翻訳スタートレック「STAR TREK VOYAGER フラッシュバック」です。
 次元を渡り歩くような力のある存在のために、ワープスピード最大でも宇宙連邦の領域へ帰り着くのに一世紀近くかかる銀河の反対側へ飛ばされたU.S.S.ヴォイジャー。
 この小説は同タイトルの30周年記念映像作品のノベライズです。
ですが映像より豪華なのは、映像でゲスト出演した物語時間で70年前の人物である、旧シリーズのレギュラー「ヒカル・スールー」だけではなく、カーク艦長、ミスター・スポックをはじめ、極めつけは既に役者さんが他界したドクター・マッコイまでもが登場するのです。
 そして70年の差を埋める物語的カラクリも、スタートレック的な説得力にあふれたもので、映画の6作目とリンクする物語世界の歴史の転換点ともなっている大舞台、そして心理描写の手の尽くされた「VOYAGER」レギュラーたち。
 30年もの歴史を持つということは、古くなってしまう部分もあるのですが、作り方、作品に対する想いや作品を食い物にしないシステムによって、感動や興奮をもたらしてくれるというわけです。

「スタートレック」には「クラシック・トレック」と呼ばれる最初のシリーズ、「ネクストジェネレーション」、今回紹介した「ヴォイジャー」と「ディープスペース・ナイン」があります。
 私がこの大量の映像作品をすべて見る日が来なくても、翻訳されたスタートレックは全てを読むのは間違いありません。
 そして今後の作品でも作品の奥行き、そして歴史を生かしたすぐれた物語を読みたいものです。
 そしてそのうち原語でもよめたらいいな、とおもいます。

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