みちみち文庫帳 | Intelligent Century Earlybards | |||||
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2001年 3月 30日 | |
ハイペリオンの没落・上 | |
様々な運命を背負った七人の巡礼は、ついに<時間の墓標>へ到着する。 とはいえ、すぐにシュライクが現れるわけではなく、<時間の墓標>も彼らが到ったことで即あいたりすることはなかった。 その遥か上空の宙域では、人類連邦に挑んできた宇宙の蛮族アウスターと、連邦のFORCE無敵艦隊の会戦が始まっていた。 絶対の勝利を確信する連邦首脳だったが、アウスターは思いもよらぬ手段によって連邦に肉薄する。 その焦点となる惑星ハイペリオンでは、<時間の墓標>の周辺で七人の巡礼者に次々と異変が襲い掛かり・・・。 | |
データ |
原題:THE FALL OF HYPERION 著:ダン・シモンズ 訳:酒井 昭伸 発行:早川書房 1990年(原書) 2001年3月30日(日本語文庫版) |
2001年 3月 27日 | |
菊と刀 | |
第二次世界大戦中、当時注目されていた文化人類学者が政府の依頼で行った日本文化の分析論。 なぜ日本軍には欧米の軍隊の常識が通用しないのか、敗戦時にそれまでの主義を180度転換し、平和主義をとることが出来たのか、日本人が社会の通念としている「恩」「義」とはなにか。 下のデータを見ていただいてもずいぶん古いものだとわかると思いますが、それでも私たち日本人の様々な面での「型」の分析は、今も通用するものです。 | |
データ |
原題:THE CHRYSANTHEMUN AND THE SWORD 著:ルース・ベネディクト 訳:長谷川 松治 発行:社会思想者 1946年(原書) 1967年3月15日(日本語文庫版) |
2001年 3月 24日 | |
ふしぎの国のアリス | |
あまりにも有名なファンタジー物語の原典の一つ。
姉と草原で退屈な時間をすごしていた幼い女の子アリスは、目の端に不思議なウサギを捉えました。 なんと正装していて懐中時計を覗き込み、あまつさえ後ろ足2本で直立し、走っていくのです。 退屈していたアリスはすぐに追いかけ始めますが、追いつかないうちに深い穴に落ちてしまい・・・。 ちょっと前後に読む本が極端なので、クッションを入れてみました(笑)。 | |
データ |
原題:ALICE'S ADVENTURES IN WONDERLAND 著:ルイス・キャロル 訳:北村 太郎 発行:集英社 1865年(原書) 1992年3月25日(日本語文庫版) |
2001年 3月 23日 | |
魔道書ネクロノミコン | |
H・P・ラヴクラフトの創作神話「クトゥルー神話」のアイディアソースとなった奇書をめぐるラヴクラフト研究家たちの報告を集めた副読本。 ですが「ネクロノミコン」の元となったと目される書物の暗号化を解いた研究者や、その出典の原点を探す時点で起る不思議な現象は研究者を魅了していき・・・。 | |
データ |
原題:THE NECRONOMICON 著:ジョージ・ヘイ編 訳:大瀧 啓裕 発行:学習研究社 1978年(原書) 1994年(日本語版) 平成12年 2000年9月13日(日本語文庫版) |
2001年 3月 16日 | |
竜魔大戦8 聖都炎上! | |
<時の車輪>シリーズ第4部完結編で8巻。通算23巻目。 タンチコの町で黒アジャを探していたナイニーヴとエレインは遂に総統府へ侵入し、竜王を矯正する使役の首輪と、黒アジャに虐げられていたアマセラ総統を連れ出すことに成功する。 その過程でエレインは黒アジャの1人を、ナイニーヴは黒アジャと闇セダーイまでも退けることに成功する。 彼らのふるさとであるエモンズ・フィールドではペリンが「金目の将軍」として村人たちを率い、押し寄せるトロロークの大群との決戦を挑もうとしていた。 それにファイールを巻き込みたくないペリンは彼女と結婚し、そのうえで助けを呼びに行かせる。 遂に押し寄せる敵軍のまえに押しつぶされようとした時、隣村のウィッチ・ヒルとデベン・ライドの人々が駆けつけ、そして「金目のペリン将軍」は勝利と愛しい女性の両方を手に入れたのだった。 そして「竜王の再来」ランド・アル・ソアは北の果てで自らが「夜明けとともに訪れる男」であることを証明し、闇王の手下アズモディーンと決着をつけようとしていた。 | |
データ |
原題:THE SHADOW RISING 著:ロバート・ジョーダン 訳:斎藤 伯好 発行:早川書房 1993年(原書) 2001年3月15日(日本語文庫版) |
2001年 3月 14日 | |
ルノリアの奇跡 グイン・サーガ第78巻 | |
強大化した龍頭の兵士に蹂躙されそうな蜂起軍のまえに現れたヴァレリウスのおかげで事態は大きく動き出す。 そして遂に一行はアルド・ナリスを王として戴くカレニアへ入城する。 それは「聖王アルド・ナリス」を戴くパロと、ヤンダルゾックに操られた「聖王レムス1世」を戴くパロ二国が中原へ建ち、全域を巻き込む大戦乱という嵐の前の静けさかもしれなかった。 | |
データ | 著:栗本薫 英題:THE RESURRECYED ROUNORIA 発行:早川書房 2001年3月15日 |
2001年 3月 12日 | |
できそこない博物館 | |
星新一の創作の秘密が垣間見える? 「作品は異質なものの組み合わせ」とおっしゃる大家がコラムとして紹介した創作メモの数々。 創作活動をしている方、TRPGのゲームマスターなどはぜひ読んでみてほしいものです。 その上で星新一の作品を読み直すもよし、模倣から自分流を編み出すもよしです。 「ショートショート」というジャンルを開拓した千篇作家の力を垣間見てください。 | |
データ | 著:星新一 発行:新潮社 昭和60年2月25日(元・徳間書店 昭和54年6月) |
2001年 3月 8日 | |
STAR TREK 4「未知の世界」 | |
宇宙連邦とクリンゴン帝国の間に広がる中立宙域。そこの監視を含め3年越しの調査航海を終えて帰還しようとしていたスールー艦長率いるU.S.S.エクセルシオールは、宇宙連邦で最初にクリンゴンの母星の衛星プラクシスの爆発を観測する羽目になった。 折りしもスポックがクリンゴン帝国との和平工作をしているなか、プラクシスの消失は母星の環境汚染とエネルギー不足により、和平はクリンゴン側の存亡をかけた道となるはずであった。 その交渉の護衛に、宇宙連邦首脳はスポックの進言に従いカーク率いるエンタープライズを指名する。 カークは今だ息子をクルーゲに殺されたことでクリンゴン人を恨んでいる自分に気づいていた。 自分を押さえて任務を遂行するカークとエンタープライズのクルーであったが、その目の前で惨劇が起きる。 | |
データ |
原題:STAR TREK 6 THE UNDISCOVERED COUNTRY 著:J.M.ディラード 訳:斎藤 伯好 発行:早川書房 1992年3月15日 |
2001年 3月 3日 | |
STAR TREK - VOYAGER 第5巻「フラッシュバック」 | |
地球への帰還に向かっているとはいえ、宇宙連邦の領域まで全速のワープでも70年以上かかる宙域で航海を続けるU.S.S.ボイジャー。 艦長のジェインウェインもおもてには出さなくても、どこかで焦りを感じていた。 そんなとき、エネルギーに利用できるシリリウムを含むガス星雲に近づいた時、トゥボックが突然体調に変調をきたし、倒れてしまう。 トゥボックは自身が幻覚などで苦しむだけではなく、精神感能力のある他の者にも影響を与えてしまう。 ことを重く見たジェインウェインはトゥボックのヴァルカン式精神融合に応じる。 その最中、2人は80年前のスールー艦長率いる航宙艦U.S.S.エクセルシオの艦橋に立っていた。 それも宇宙連邦とクリンゴン帝国のあいだで和平か戦争の岐路となる重大事件の真っ只中だった! | |
データ |
原題:STAR TREK VOYAGER FLASH BACK 著:D.ケアリー 訳:山口 智子 監修:岸川 靖 発行:角川書店 平成13年3月1日 |
2001年 3月 5日 | |
新訂 クトゥルー神話事典 | |
毛色変わって、ホラーの中でも1ジャンルとなっているH.P.ラヴクラフトの邪心世界の事典です。 とくにゲームや和製ライトノベルでは、SF、ファンタジーをとわずにずいぶんの作品が影響を受けてます。ホラーは言うまでもありません。 流し読みでも項目を見てみれば、どこかで聞いたこと、読んだことのある言葉や名前がぽぽろ出てくるでしょう。 ですが、絶対に呪文の類を読み上げたりしてはいけません。 丑みつ時に声に出したら・・・。 | |
データ | 著:東 雅夫 英題:DICTIONARY OF CTHULHU MYTHOS 発行:学研(学習研究社) 平成13年 2001年2月21日 |
2001年 2月 27日 | |
STAR TREK - DEEP SPACE NINE 第5巻「究極のゲーム」 | |
深宇宙ステーション「ディープスペース・ナイン」を原因不明の衝撃波が襲う。 それは断続的に続き、DS9は崩壊さえ懸念される状態に陥る。 さらに周辺宙域は、互いに「衝撃波は相手の攻撃」だと主張する戦艦同士で戦争さえ引き起こしかねない緊迫した状態となる。 一方DS9内では、クワークが自分の酒場の奥にカード賭博場をしつらえて準備万端ととのったポーカートーナメントを開催し、一儲けしようとたくらんでいた。 しかし、その招待者ときたらギャンブラーなだけではなく、稀代の詐欺師もいれば、犯罪者、クリンゴン人の悪名高い姉妹などの顔ぶれなのであった。 問題を一度にいくつも抱え込むことになった司令官シスコは・・・。 | |
データ |
原題:THE BIG GAME 著:S・スコフィールド 訳:丹羽 正之 監修:岸川 靖 発行:角川書店 平成13年2月1日 |
2001年 2月 22日 | |
黒き焔の轟き カルシファード緋炎伝2 | |
大軍監を長とした幕僚府(せいふ)が納める島国カルシファード候国。 海外からの影響に揺れる群雄割拠を目前とも見えるこの国を<遥か人>の残した”銀の珠”をもとめてヒビト・リョウヤ一行。 王竜山脈を望むタガト封領を訪れた一行は、お尋ね者の彼らにも関わらず領内の村を助けたからか、旗将カエンの歓待をうける。 そして宴の席でカエンが語った仮面の武戦士が占拠している北の城の秘密とは。 | |
データ | 著:友野詳 発行:角川書店 平成13年2月1日 |
2001年 2月 20日 | |
竜魔大戦7 白い塔の叛乱 | |
<時の車輪>シリーズ第4部7巻。通算22巻目。 「竜王の再来」アル・ソアが北の果て「大荒廃地」の淵をアイール人を率い、西の海に面したタンチコの街でナイニーヴとエレイン王女が黒アジャを探していた頃、魔女とも恐れられるアエズ・セダーイの本拠地<白い塔>では赤アジャによる叛乱が起きたいた。 これにより、モイレインとともにアル・ソアを影から援助し、黒アジャ探索を命じた最高位のセダーイであるシウアン・サンチェはその地位と能力を失い、タール・ヴァロンから落ち延びようとしていた。 | |
データ |
原題:THE SHADOW RISING 著:ロバート・ジョーダン 訳:斎藤 伯好 発行:早川書房 1993年(原書) 2001年2月15日(日本語文庫版) |
2001年 2月 16日 | |
竜が孵るとき ドラゴンマーク4 | |
「滅んだ世界のもう一人の自分の魂」とともに並行世界を転戦し、多様性を守る竜の傭兵「ドラゴンマーク」。 今までの戦いで得たクロノジェムによって、高巖在人のチームはとある<異歴史>世界の滅びを防ぐチャンスを得ていた。その世界は仲間の一人、小野寺たまきの「もう一人の自分の魂」の故郷でもあった。 在人たちに近い世界でありながら、超能力を「QI能力」と呼び生活へ組み込むことの出来た世界。 そこで唐突な戦闘で傷ついた在人がであった少女ははたして・・・。 なかなかビジュアルを想像するとイカモノっぽいこのシリーズですが、そこは友野詳のシリアスなところがバランスしています。 | |
データ | 著:友野 詳 発行:富士見書房 平成13年1月25日 |
2001年 2月 15日 | |
銀河帝国の弘法も筆の誤り | |
なんと言っていいのか、帯にいきなり「私たちは、この本を推薦できません」とあるSF短編集。いちおう、「<人類圏>シリーズ」ということのようです。 「元ネタがわからないとダメ」ということはないのですが、SFをよく読んでいる人で、ブラックなジョークと駄洒落がわかる人でないと許容できない気がします。 とはいえ、SFとしてのアイディアはすばらしくて、だけどオチで脱力して・・・。 映画「マーズ・アタック」を見て笑うことが出来た方は大丈夫かも。 参考までに納めてある作品のタイトルをご紹介しておきます。
◇「脳高速〜サイモン・ライト号、最後の航海〜」 | |
データ | 著:田中 啓文 英題:KUKAI in GALACTIC EMPIRE 発行:早川書房 2001年2月15日 |
2001年 2月 14日 | |
疑惑の月蝕 グイン・サーガ第77巻 | |
「アルド・ナリス王子、御自害!」の叫びに揺れたのは、ナリスを担いでいた反乱軍だけではなかった。 追い詰めていた国王軍さえ兵を引きつつあったところへ黒太子スカールは軍勢を率いて乱入し形勢は逆転した。 首領のいなくなった反乱軍は、ナリスのお付であったヴァラキアのヨナによりナリス埋葬のためにカレニアへ軍を向ける。 ナリスの死のもとでそれぞれの去就に思いをめぐらす側近たち。 そして遠い場所でイシュトヴァーン、グイン、そして実の弟のマリウスもその報を聞いてそれぞれの思いを抱き、そして信じがたく考えていた。 一方、カレニアへの葬列は野営地にて怪奇に襲われていた。森の木よりも大きい龍頭の騎士やヤンダルゾックの力の門たろうとする正体を看破された間者。 その怪奇の力に魔道師たちが力尽きるかと思われたとき・・・・。 | |
データ | 著:栗本薫 英題:EARIE ECLIPSE 発行:早川書房 2001年2月15日 |
2001年 2月 5日 | |
暗黒伝説クリスタニア | |
データ | 著:白井 英 発行:メディアワークス 2000年12月25日 |
2001年 2月 2日 | |
STAR TREK - VOYAGER 第4巻「複合違反」 | |
データ |
原題:STAR TREK - VOYAGER VIOLATIONS 著:S.Wright 訳:山口 智子 監修:岸川 靖 発行:早川書房 1995年(原書) 平成12年12月10日(日本語文庫版) |
2001年 1月 30日 | |
紅蓮の錬法師 聖刻1092・黒き僧正編第5巻 | |
データ | 著:千葉 暁 発行:朝日ソノラマ 2001年1月30日 |
2001年 1月 22日 | |
竜魔大戦 6 闇が巣くう街 | |
<時の車輪>シリーズ第4部6巻。通算21巻目。 | |
データ |
原題:THE SHADOW RISING 著:ロバート・ジョーダン 訳:斎藤 伯好 発行:早川書房 1993年(原書) 2001年1月31日(日本語文庫版) |
2001年 1月 20日 | |
王の帰還 下 新版・指輪物語 9 | |
キリス・ウンゴルのゴクリの企みから脱したフロドとサムだったが、それは傍にあったオークの見張りの塔に発見されることと引き換えになった。 フロドは捉えられ、サムはフロドから借り受けた「つらぬき丸」とガラドリエルの渡した「エルフの玻璃瓶」を手に、暗黒の中たった一人でフロド救出を敢行する。 九死に一生をえてキリス・ウンゴルを越えて闇の国モルドールへ入り、火の山の滅びの亀裂を目指す2人。それにともなって力も所持者への重さも増していく指輪。 そして溶岩を見下ろす淵で、指輪はフロドを捉える。彼は言う「指輪は私のものだ!」 この瞬間、あらゆることが錯綜して起こった。冥王は黒門の前から指輪へ目をそらし、追い詰められていたローハン・ゴンドールの連合軍の前にモルドール軍は浮き足立った。 滅びの亀裂でサムは、フロドが指輪をはめて姿を消すのと同時に小さな影がそれに飛びつき何かを噛み千切り、姿が現れたフロドから離れると同時にバランスを崩し、滅びの亀裂へ落ちていくのを見た。 そして巨大な魔力が支えていた暗黒の国の尖塔はすべて倒れ、門は崩れ、軍勢はわれ先にと逃げようとしたが、連合軍に掃討されることになった。
「指輪物語」の華やかな部分はここで終わりですが、ここまででは9巻の前半も終わっていません。この後、タイトルどおりアラゴルンはゴンドールの王として再臨し、指輪の一行はそれぞれの帰路につきます。 | |
データ |
原題:THE RETURN OF THE RING(Book Six) Being the Third Part of THE LORD OF RINGS 著:J.R.R.Tolkin 訳:瀬田 貞二・田中 明子 発行:評論社 1992年7月30日 |
2001年 1月 19日 | |
王の帰還 上 新版・指輪物語 8 | |
一般民を非難させていた馬鍬砦を経由してヘルム峡谷の角笛城へ向かっていた一行に、野伏とエルフ2人が出会った。 その野伏の一行は、アラゴルンへ助力すべく北の国からはせ参じた一行だった。そして持ち着た知らせは、アラゴルンへ一つの決心をさせる。 それはどうしてもありえない軍勢を、伝説を信じて呼び出すことだった。そのためにはゴンドールの王の末裔は「死者の道」を訪れなければならない。 ローハンの人々にとっては禁忌の道であるためセオデン王さえ引き止めるが、アラゴルンとギムリ、レゴラスと野伏と共に来た裂け谷の二人のエルフ、エルラダンとエルロヒアを含めた40人ばかりの一隊は、馬鍬砦のさらに谷の奥にある死者の道へ向かうため、馬鍬砦へ先行する。 馬桑砦へ帰還した軍は、留守を任されていた勇敢な姫君エオウィンから、止めたにもかかわらずアラゴルンの一行が死者の道を求めて去ったことを聞かされる。 一方、討ち死にしたボロミアの父にして、ゴンドールの首都ミナス・ティリスに座す摂政デネソール候の元へ、ボロミアの弟ファラミアが帰還した。 折り合って城下にいたピピンをみて驚愕する。それは悪しき地の淵で出会ったフロドとサムと同じ「ホビット」であったからだった。そしてデネソールはモルドールとの決戦が近いことを知る。 かくして、昼夜問わず押し寄せるモルドール軍に苦戦を強いられるミナス・ティリス。その最中、負傷して意識を失ったファラミアを前にデネソールは絶望し、自ら一族の墓標で側近に命じて自ら日に身を焼こうとする。 だが時を同じくして、朝の訪れと共にローハンの軍勢が姿をあらわした。 それはミナス・ティリスの眼前に広がるペレンノール野を埋め尽くす一大合戦の幕開けとなった。 ローハン軍の参加で盛り返したミナス・ティリスだったが、ローハンはセオデン王を失い、さらに半日戦ったところで人々はペレンノール野の脇を流れる大河、アンドゥインをさかのぼってくる海賊船を目にする。 セオデンから王として御旗を渡されたエオメルは、この戦でローハンが滅びようともペレンノール野に勲を残そうと覚悟を決める。 だが海賊船にひるがえった旗は、ゴンドールの旗であった。それは死者の道を生きて抜け、沿岸州に呼びかけて集めた兵を率いるアラゴルンの艦隊だったのである。 この日、まずはミナス・ティリスまもられた。しかしローハンはセオデン王を、ゴンドールは摂政デネソール候を失ってしまった。 ローハンとゴンドールの合同軍は防戦から打って出るため、モルドールの黒門へ進軍することとなる。それが負け戦になるであろうとも、かの人の示した指輪の行方に関しての方策にかけるしかなかったからである。 かくして暗黒の大門のまえで、さらに湧き出るような冥王の軍勢との合戦に、人々は身を投じたのである。 | |
データ |
原題:THE RETURN OF THE RING(Book Five) Being the Third Part of THE LORD OF RINGS 著:J.R.R.Tolkin 訳:瀬田 貞二・田中 明子 発行:評論社 1992年7月30日 |
2001年 1月 18日 | |
二つの塔 上2 新版・指輪物語 6 | |
ファンゴルンの森へ消えたメリーとピピンの追跡をあきらめた一行は、騎馬の国ローハンの王、セオデンの座すエドラスを訪れる。一行の訪れによってもたらされた急に応じ、自ら剣を持ち出陣する。 ローハン軍と一行は、もはや裏切りの明らかとなったサルマンの軍勢と小競り合いの場となっていたアイゼン川の浅瀬から退却してきた味方と合流しつつ、ヘルム峡谷に門を構える「角笛城」へ入城する。 かつて築城以来、敵の侵入を許したことのない角笛城であったが、サルマンの軍勢は悪しき力も用いてローハン軍の篭城を脅かした。だか夜明けと共に駆けつけた行方不明になっていた領主、エルケンブランドの援軍によって形勢は逆転し、サルマン軍は敗退する。 王と一行は決着をつけるべく、敗走するオークどもを蹴散らしながらサルマンの居るアイゼンガルドへ歩を進める。 果たして、角笛城からの一行が見たのは水浸しで廃墟と化したアイゼンガルドと、その門でくつろいでいる2人の「小さき人」だった。 その2人こそファンゴルンの森へ消えたメリーとピピンで、2人はアイゼンガルド壊滅の一部始終を語った。 怒りをあらわにした木の髭を始めとする「森の人」の行軍と、アイゼンガルドでの戦い。森の人、小さき人と、伝説の存在を目のあたりにしてセオデン王でさえ驚愕を隠せなかった。 一方、アイゼンガルドの主「白のサルマン」は、その魔力と弁術で角笛城からの一行を懐柔しようとするが失敗し、白ではなくなった挙句に森の人の監視下でアイゼンガルドの中央にそそり立つサルマン自身の居城オルサンクへ幽閉されることになる。 そしてローハンの軍勢は決戦に備えるため、ヘルム峡谷へ帰還の途につく。 | |
データ |
原題:THE TWO TOWERS(Book Three) Being the Second Part of THE LORD OF RINGS 著:J.R.R.Tolkin 訳:瀬田 貞二・田中 明子 発行:評論社 1992年7月30日 |
2001年 1月 16日 | |
二つの塔 下 新版・指輪物語 7 | |
離散した旅の仲間を残し、フロドとサムはモルドールへの困難な旅を続けようとする。 そして2人を付け回すのはゴクリこと、もと指輪所持者だったスメアゴルだった。 ゴクリを待ち伏せして捕まえたフロドは、ガンダルフがかつて口にした言葉を思い出し、情けをかけると共に現指輪所持者として彼を従わせ、モルドールへの道を案内をさせようとする。 途中、ボロミアの弟であるファラミアの率いる部隊と出会い、共に戦った戦闘でサムは敵方の南方人が使役していた「じゅう」を目撃し、エルフとならんで世の不思議はいくつも本当のことだと思い知る。 その用心深いサムとフロドを、ゴクリは自らモルドールから逃げ出すのに使ったと言う「秘密の道」へ2人を案内する。 そこは「キリス・ウンゴル」と呼ばれる峠で、まるで壁に彫られたような急な階段と、倒れてしまいそうな悪臭のこもった、ホビットにさえ大きいとは言いかねる洞窟を抜けなければならない。 ゴクリは2人に黙っていたが、その洞窟はオークさえ恐れおののく悪しき生き物の巣くう場所であった。 | |
データ |
原題:THE TWO TOWERS(Book Four) Being the Second Part of THE LORD OF RINGS 著:J.R.R.Tolkin 訳:瀬田 貞二・田中 明子 発行:評論社 1992年7月30日 |
2001年 1月 12日 | |
二つの塔 上1 新版・指輪物語 5 | |
森に角笛が鳴り響いた。それはボロミアが旅立ちの際に吹き鳴らした戦笛だった。 それを聞いて駆けつけたアラゴルンは、木にもたれ、幾本もの矢をうけた瀕死のボロミアを見いだす。その回りには何体ものオークが屍をさらしていた。彼はメリアドクとペレグリンを守って戦い、命尽きようとしていた。 だがホビットは四人とも行方知れずとなり、かくしてボロミアは命を落とす。 ボロミアの葬儀を川へ船に乗せて委ねることにしたアラゴルン、レゴラス、ギムリは、一行が船を停めていた所でフロドのサムが一緒に行ってしまった印を発見し、探し出して追いつくのは不可能なほど出し抜かれてしまったことを知る。 アラゴルンは指輪所持者の命運は自分の手から離れたと覚え、もう2人のホビットを救助するため、レゴラス、ギムリと共に襲撃したオークたちの生き残りを追跡し始める。 4日後、追いつきかけた追跡だったが、ゆくさきでミナス・ティリスの騎馬軍団によって全滅したことがわかる。 合戦の場だった場所を探索すると、エント川のほとりから広がるエントの森へペケレリンとメリアドクが入っていったのを確認できたが、伝説の森人が住むという森の淵で意外な再会が一行を待っていた。 一方、オークにさらわれた2人のホビットは、オーク軍が人間の騎馬隊に全滅される瀬戸際に脱出し森へ逃げ込んでいた。 そこで2人は不思議な巨人と出会う。それは木の牧人、伝説でさえ失われつつあるエント族の長老「木の髭」だった。 森の外の情勢を2人のホビットから聞いた木の髭は、白のサルマンが悪しき目的でオークを使うことで森を痛めていることに憤慨し、他の少数ながら力の強いエントたちを呼び集めてサルマンのこもるアイゼンガルドへ、まるで森全体が押し寄せるかのように行進をはじめた。 | |
データ |
原題:THE TWO TOWERS(Book Three) Being the Second Part of THE LORD OF RINGS 著:J.R.R.Tolkin 訳:瀬田 貞二・田中 明子 発行:評論社 1992年7月30日 |
2001年 1月 11日 | |
旅の仲間 下2 新版・指輪物語 4 | |
都市とミスリル銀の坑道の入り組むあまりにも広大なモリアを通過しようとする試みは、内部を徘徊するオークの軍勢とそれを率いるガンダルフにさえ匹敵する恐るべき力をもつ何者かの襲撃によって困難を極める。 そして出口寸前となってその者は姿をあらわした。過去にモリアを作り上げたドワーフの先人たちが掘り当ててしまった「禍」である魔物バルログ。 一行を脱出させるためガンダルフは独り踏みとどまり、この恐怖とともに底知れぬ溝へ転落してしまう。 ガンダルフを失った一行はアラゴルンの案内でモリアを出ることに成功し、一行は西のエルフの森「ロスロリアン」へ身を寄せる。 ロスロリアンはエルフの女王ガラドリエルの森であり、彼女はアラゴルンの思い人で彼をエルロンドの館で見送ったエルウィン姫の母でもあり、そしてエルフの三つの指輪のうち一つの所有者でもあった。 だが旅を止めてしまうことは出来ない。出発する一行は、軍をもってモルドールに対抗しているミナス・ティリスへ向かうか、あくまで「火の山」への道を強行するかをまよったまま川を下っていく。 その最中フロドとサムはゴクリ、つまりビルボを恨む醜い姿に化けてしまった元指輪所持者スメアゴルが一行を尾行しているのに気づく。 そして分かれ道となる地点、アモン・ヘンこと「観る山」のふもとで一行はフロドに決定を委ねる。 独りで考えさせてほしいといって時間をもらうフロドだったが、力を信奉する仲間の一人はフロドのところへやってきて言う。 「ミナス・ティリスを訪れて指輪の力を我らが使い、魔王を駆逐するのだ。」と。 魔に魅入られた仲間を見て、一人で火の山へいく決心を固くするフロド。 断わった彼は指輪を奪われそうになって、最後の手段として指輪を使って姿を消し、一人で一行から離れようとする。 いなくなったフロドを他の者たちが探し始め、アラゴルンはフロドの足跡もみつけたが、彼が観る山の頂上のほうへそれわたどった時には、すでにフロドは去ったあとだった。 | |
データ |
原題:THE FELLOWSHIP OF THE RING(Book Two) Being the First Part of THE LORD OF RINGS 著:J.R.R.Tolkin 訳:瀬田 貞二・田中 明子 発行:評論社 1992年7月30日 |
2001年 1月 9日 | |
旅の仲間 下1 新版・指輪物語 3 | |
ブルネインの浅瀬で、裂け谷の主エルロンドの仕掛けとガンダルフの魔法のおかげで指輪の幽鬼である「黒の乗り手」を退け、エルフ達の「『最後の憩』館」へ到達できたホビット達とアラゴルンの一行。 一同はガンダルフ、そしてビルボとの再会がなって心落ち着ける。 だが、館主エルロンドが館に滞在している要人を召集した会議の席では、「一つの指輪」をどうするかを決めねばならなかった。 中つ国で最も賢いとされるエルフの長エルロンドがいてさえの激論と長考の末、指輪が真実どのように失われ、スメアゴル、ビルボ、フロドと見出された後の経緯、それを狙うものの思惑と危険はすべて明かされた。 冥王サウロンの他にも、かつては魔法使いの会議である「白の会議」の議長でもあった「白のサルマン」も悪しき欲から一つの指輪を手に入れようとしていることも。 そして「どうするか」が決定された。それは「一つの指輪」を作り出すのに使われた「火の山」の火口へ放棄すること。 しかしその場所とはかの敵の真っ只中、「影横たわる」モルドール国への潜入行となる。 エルロンドはその一行として、指輪所持者のフロド、御付きのサム、メリアドク、ペレグリンの四人のホビットに導き手としてガンダルフ。そして各種族を代表してドワーフの英雄グローインの息子ギムリ、北部闇の森のエルフ王スランドゥイルの子レゴラス、人間からはアラゴルンと、長い旅してエルロンドの知恵を借りにきたミナス・ティリスの王子ボロミア。 9騎いる指輪の幽鬼に対して九人で旅立った新しい一行はガンダルフの指揮の下、越えられない雪山を避け、敵の軍勢と出会わないよう、伝説となっているドワーフの地下都市「モリア」へ入る。 | |
データ |
原題:THE FELLOWSHIP OF THE RING(Book Two) Being the First Part of THE LORD OF RINGS 著:J.R.R.Tolkin 訳:瀬田 貞二・田中 明子 発行:評論社 1992年7月30日 |
2001年 1月 7日 | |
旅の仲間 上2 新版・指輪物語 2 | |
旅立ちまでには再訪すると言ったガンダルフが戻らないまま、時間に押されるように出立したフロド一行だったが、いまだホビット達の居住地域にいる間から「黒の乗り手」に追われる羽目になる。 そのため街道からそれた道をとったホビット達は、長年恐れられている「古森」で古代の王国の亡霊に取り殺されそうになる。 命からがらその危機を逃れた一行は、たどり着いたブリー村でガンダルフの伝言と、心強い人間の同行者、アラゴルンを得る。 荒野の旅に長けているアラゴルンのおかげで旅ははかどったように思えたが、途中ガンダルフがようやく残したメッセージや、ホビット一行を保護するために目的地である「裂け谷」から派遣されていたエルフのグロールフェンディルと出会うも、フロドは黒の乗り手に傷を負わされ、さらに渡らねばならない川のほとりの渡しで黒の乗り手たちの襲撃をうけてしまう。 | |
データ |
原題:THE FELLOWSHIP OF THE RING(Book One) Being the First Part of THE LORD OF RINGS 著:J.R.R.Tolkin 訳:瀬田 貞二・田中 明子 発行:評論社 1992年7月30日 |
2001年 1月 5日 | |
旅の仲間 上1 新版・指輪物語1 | |
陽気なホビットの老人ビルボは、自分と養子とした若者フロドの誕生日に盛大な宴をひらき、その会場から別れの挨拶とともに忽然と姿を消した。 後継者としてビルボの財産を引き継いだフロドだったが、そのなかのビルボが若かりし日に冒険から持ち帰った金無垢の指輪は、ビルボが姿を消すのに使った不思議な魔法の指輪だった。 だが姿を消すことがこの指輪の真の力ではなかった。そのことを見抜いた灰色の魔法使いガンダルフは自ら調査するとともに、フロドにホビット庄を去ることを指示する。 その指輪こそ、エルフが語り継ぐ神話の時代に魔王が失った「一つの指輪」であり、いまや南方の闇の国モルドールでは、サウロンとその配下の邪悪な者たちがその指輪を血まなこになって狙っていたのだ。
ファンタジー「文学」の始祖ともいえる「指輪物語」です。ファンタジーはこの作品を境にきっぱりと二つに分類されるほどの大作であり、後世のファンタジーでこの作品の影響を受けていないと言える作品はありません。 | |
データ |
原題:THE FELLOWSHIP OF THE RING(Book One) Being the First Part of THE LORD OF RINGS 著:J.R.R.Tolkin 訳:瀬田 貞二・田中 明子 発行:評論社 1992年7月30日 |
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