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バックナンバー平成12年(2000年)分


2000年 12月 26日
虹の天使フリー=アイ After.Dark.2150
 電脳神級と判定された「フリー=アイ」。サイバースペースではチャイナドレスをまとい背には天使の羽をもつ美女の姿をとるこのスーパーハッカーの正体は新興ヤクザの愛娘で、ジャックインし始めて一月もたたないビキナーな少女、水無月恵璃乃だった。
 この少女を巡ってメガ=シティーの超AI、大企業、有力宗教が争奪作戦を練る中、フリーの陽気なハンター”ワイヤード・キッド”ことナイジェル=バレステラは、恵璃乃を保護し国外へ逃亡させる羽目になる。
 三つ巴の攻撃の中、人型の対地攻撃機”コンバット・シェル”を持ち出して活路を見出そうとするキッドだったが・・・。

 サイバーパンクTRPG「メタルヘッド」の設定を生かしたライトノベルが本書です。
 サイバーパンクといえばウィリアム・ギブソンの「ニューロマンサー」ですが、「サイバーパンクってどんなの?」と思う人がちょっとよむには厳しいです。
 そういう方に、「サイバースペースってなに?」「メガ=シティとか企業支配とはなに?」といったサイバーパンク世界のお約束をなでるには丁度良いかもしれません。
だけれどやはりサイバーパンクといえば、さきの「ニューロマンサー」に始まる三部作や、映画「JM」といったバリバリのサイバーパンクがホントですけどね。

なおTRPG「メタルヘッド」は2000年末、「メタルヘッド・マキシマム」として復刊されています。

データ 著:高平 鳴海 発行:富士見書房 平成6年5月25日

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2000年 12月 22日
宇宙船ビーグル号
 人類の叡智の結晶、宇宙船ビーグル号。1000人もの乗員が乗り組むその球形船体で突き進む大宇宙には滅びつつあるクァールを始めとして、想像もつかない生命が待ち受けていた!
 まだ新しい学問の<情報総合学(ネクシャリズム)>を修めたエリオット・グローブナーは、新参ゆえに乗組員のなかで目立たなくしていたが、繰り返すビーグル号の危機は解決に否応なく彼の能力を必要としていく。

 50年経っても色褪せない宇宙探検物の真髄がこの作品です。後にアメリカ的大河物語となるスタートレックに引き継がれたかもしれない深宇宙探査ものの雰囲気も既にありますし、「クァール」という巨大な猫に近い様子の宇宙生物が高千穂遥の「ダーティー・ペア」に登場するのを思い起こす方もいるのではないでしょうか。

データ 原題:THE VOYAGE OF THE SPACE BEAGLE 著:A・E・ヴァン・ヴォクト
訳:浅倉 久志 発行:早川書房 1950年(英語版) 1978年5月15日(日本語文庫版)

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2000年 12月 20日
赤い惑星への航海
 その手段はすでに存在していた----。米ソ共同の火星有人飛行のプランは完成したま ま、世界情勢の担い手が国家から企業へ移って20年間も眠っていた。
 そして今回、その費用を出したのは映画産業。
 2人の飛行士、2人の公認俳優、長期睡眠の専門医、そしてカメラマンと万能カメラ で火星有人飛行のドキュメンタリーをとるため、買収合戦のドタバタのなかで惑星間船 「メアリー・ポピンズ」は出航する。そして実は密航者1人と一匹。
 人類はじめての火星有人到達を火星で待つのはなにか?
撮影された映像は『赤い惑星への航海』へ結実し・・・。

 ハヤカワSF文庫の翻訳本ですが、ノリとしてはスニーカーあたりで上中下巻構成で 出てもよいくらいの冒険譚です。
 全体の構成は「2001年」を本歌にしてあったり、買収合戦や映画の社名、ガジェットなどでSFファンは思わず笑える要素がたくさんあります。
 とはいえ最後のシーンで感動させられてしまうのは、筆者の筆力なのでしょう。
ハヤカワの翻訳SFは「重い」と感じている人には特にお勧めです。

データ 原題:VOYAGE TO THE RED PLANET 著:テリー・ビッスン
訳:中村 融 発行:早川書房 1990年(原書) 1995年9月15日(日本語文庫版)

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2000年 12月 18日
ハイペリオン (下)
 <時間の墓標>を巡礼として訪れるべく旅を続ける七人。
かれらは一人づつ、なぜ巡礼におもむくことになったかを互いに話し始める。
そこで明らかになっていく「人類連邦」と人類からほぼ独立したAI群「テクノコア」の広がりと暗部。
 そして巡礼に来る必要にせまられた各人の「業」と、アウスター、人類連邦、テクノコアの思惑が絡み合う場所となったのがハイペリオンだと知る。
アウスターや人類連邦の本当の姿、ハイペリオンの連邦編入に反対していたテクノコアのAIたちの恐れたものとは。

下巻からは断然、もろ手を上げてしまいます。面白い。
 この続きでハードカバーで出ている「ハイペリオンの没落」に手が伸びそうです。
さらにこのシリーズ、「エンディミオン」「エンディミオンの覚醒」と続いてしまうのです。
はやく文庫よ出ろ!

データ 原題:HYPERION 著:ダン・シモンズ 訳:酒井 昭伸 発行:早川書房 1989年(原書) 2000年11月30日

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2000年 12月 15日
ハイペリオン (上)
28世紀、広く宇宙に進出した人類が謎を解けない惑星ハイペリオンの殺戮者「シュライク」とそれが括り付けられているといわれる遺跡<時間の墓標>。
 その墓標が開き始めたと言う。時を同じくして宇宙の蛮族アウスターがハイペリオンを含む星系へ今までにない大侵攻をかけてきた。
 連邦政府はそのハイペリオンへ七人の男女を送り込む。
この七人には、それぞれハイペリオンとシュライクにいわくがあり・・・。

日本語版はハードカバーで刊行された作品の文庫化です。
じつに海外でのSFの大賞であるヒューゴー賞、ローカス賞のうえ、日本でも星雲賞を受賞と、SF界で絶賛された作品です。
 少々前半だけでは、個人的にもろ手を上げるところまでは行かないのですが・・・。

データ 原題:HYPERION 著:ダン・シモンズ 訳:酒井 昭伸 発行:早川書房 1989年(原書) 2000年11月30日

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2000年 12月 12日
魔の聖域 グイン・サーガ第76巻
 ジェニュアから落ち延びたアルド・ナリスだったが、聖王レムスに取り憑き傀儡とした竜王ヤンダル・ゾックの罠は周到だった。パロの軍勢同士が戦う呪われた戦場で、ナリスは閉じこもっていた馬車の天蓋をはずさせ、姿をさらして最後の采配を振ろうとする。
 そのころ、当の竜王はナリスの伴侶でもある御子姫リンダを監禁していた塔から連れ出し、この世と思えぬ変貌を遂げたクリスタルパレスを見せて回っていた。
 連なる怪異と冒涜にくじけそうになる自分を叱咤するリンダ。だがはるか上空からパロの人々が互いに殺しあう戦場を見下ろし、自分の夫が追い詰められるのを見ているのは更なる苦しみでしかなかった。
 そして竜王の手が「詰み」を打とうとしたその時・・・。

 グインサーガ、新刊です。クライマックスを迎える物語は毎巻ごとに手に汗握る緊迫感と面白さです。誰かお読みではないですか?

データ 著:栗本薫 英題:THE BETHEL OF BELIAL 発行:早川書房 2000年12月15日

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2000年 12月 11日
続々・リルガミン冒険奇譚 ウィザードリィ異聞
「おれウィズ」最終巻。ここにいたって5作目「メルシュトローム」も登場。
シリーズを通してラストのボスや最終目的の本当の理由が明確にされないウィザードリィ・シリーズでは、とくにワードナやル・ケブレス、ゲートキーパーの正体などでプレイヤーそれぞれに物語が存在しうる不思議なゲームなのです。
 本作では1作目「狂王の試練場」から5作目までを貫く話が2話、そして「ありそうな」物語5話が「奇譚」シリーズを締めくくります。

 ところでこのシリーズ、コミックでは「マトゥルスの血族」、また「天空のエスカフローネ」などでブレイクした結城信輝が表紙、挿絵を描いています。

データ 著:竹内 誠 編集・制作:アスキー出版局 発行:アスペクト 1995年10月21日

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2000年 12月 8日
続・リルガミン冒険奇譚 ウィザードリィ異聞
 「奇譚」の2冊目です。冒険者同士の信用・信頼や勇気と傲慢、それらを取り巻く武器屋ボルタック商店やギルガメッシュの酒場なども舞台として登場します。
 世界の隅々まで足跡をしるし、世界を破滅から救うことだけがRPGゲームの「創(つく)り」ではないことがよくわかります。
 そして狂王の試練場、ダパルプスの呪い穴につづき、かの有名な竜「ル・ケブレス」も登場します。
データ 著:竹内 誠 編集・制作:アスキー出版局 発行:アスペクト 1994年10月22日

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2000年 12月 7日
リルガミン冒険奇譚 ウィザードリィ異聞
 狂王トレボーの建てた城塞都市「リルガミン」。あるときは「狂王の試練場」を擁し、ある時代にはダイヤモンドの騎士により持ち帰られた「グニルダの杖」により女神の寵愛を受ける都市。
 そしてそれらに挑み成し遂げた者達の他にも、何かを悟った者がいればアイテムにもまつわる物語がいくつもある。
 これはそのうちの、たったいくつかを記した短編集。
 折れたムラマサ・ブレード、最初に持ち帰られたブルー・リボン。ウィザードリィというゲームならではのニクイ「すきま物語」が納められています。
 リルガミンと言う都市の名前に思い入れのある人は楽しめますよ。
データ 著:竹内 誠 編集・制作:アスキー出版局 発行:アスペクト 1994年1月20日

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2000年 12月 6日
隣り合わせの灰と青春  小説ウィザードリィ
 「狂王の試練場」と呼ばれる地下迷宮に立て篭もった悪の魔術師ワードナ。
狂王そのひとであるトレボーの布告による褒賞を目的に、ワードナを倒し奪われた魔法のアミュレットを取り返すため迷宮へ踏み込む若き冒険者たち。
 そのなかでも、迷宮が冒険者に開放された当初から挑んでいるパーティーの物語。
 知恵袋でもある老魔法使いシルバーを失ったスカルダは、それを埋め、パーティーの戦闘力を上げるためにサムライに転職した。
 同様の理由で盗賊から忍者に転職したジャバが、シルバーの代わりとして連れて来た魔法使いバルカンを加え、パーティーは最下層地下10階へ挑む。
 彼らの転職による不調と、善属性パーティーに悪属性の魔法使いが参入したことは様々なトラブルを引き起こすが、それらは迷宮の謎の解かれる大団円への序曲となる。

 RPGの傑作「Wizardry」のノベライズの文庫版です。いまだにこれほど楽しめるRPGは他にいくつもないでしょう。
 ただ今時だと、3Dワイヤーフレーム・ダンジョンをマッピングしていく冒険らしさは、なかなかわかってもらえないでしょうね。
 最近出ているウィズはオート・マッピングなんてついていますが、もとはありませんでした。本当に真っ暗(真っ黒?)なダンジョンを、命がけで探索し、戦い、勝利し、宝を得て、未見のフロアーを地図を描くことで切り開いていく面白さは、いま引っ張り出してはじめても楽しめることでしょう。
 またファンタジーRPGの設定や背景などに強烈な影響を与えているのは言うまでもありません。
 ドラクエもFFも、このゲームがあったからこそなのです。
そして読み物として、ゲームのノベライズというジャンルの先駆けともなったのが本書でした。

データ 著:ベニー松山 発行:集英社 1998年12月10日(文庫版)

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2000年 11月 24日
STAR TREK - VOYAGER 第3巻「最終戦争領域」
 ヴォイジャーを銀河の反対側へ投げ飛ばした自称「管理者」が発していたテトリオン・ビームと同種の放射を関知した宙域へ、手がかりを求めて艦を向ける艦長ジェインウェイ。
 だがその宙域には、ハチャイとプニアと呼ばれる巨大国家がすでに数世紀にも渡って戦争を続けている荒れ果てた星団があった。
 地球帰還への手がかりと地球連邦の艦として2種族間の和平をもとめて、激烈な戦闘に介入するヴォイジャーだったが・・・。

 実は買い損なっていました。テレビシリーズ開幕初期の時期に発表されたオリジナル・ノベルで、映像では実現できそうにない、2種族の大艦隊同士の艦隊戦やそのなかへ和平目的とはいえ実力行使で切り込まざるをえなくなったヴォイジャーの戦闘シーンなどのシチュエーションは迫力満点です。

データ 原題:RAGNAROK 著:N・アーチャー
訳:山口 智子 監修:岸川 靖
発行:角川書店 1995年(原書) 平成12年10月1日(日本語文庫版)

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2000年 11月 22日
竜魔大戦5 狼の帰郷
<時の車輪>シリーズ通算20巻目。
ペリン、ファイールの一行は、<秘密の通路>を抜けてトゥー・リバースへ到着した。
狂信的な騎士集団「白マント」と闇のトロロークに板ばさみになっている住人たちをペリンは説得して、ひとかたまりになり、自分たちで守りを築く必要があると説き、人々は動き始める。それはペリンが<歴史模様の織り人>としての影響力なのかもしれない。
 一方、アル=ソアとマットは奇跡的に遺跡都市ルイディーンから帰還する。そして竜王の再来のしるしとして、アル=ソアの腕には竜の姿が記されていた。

 すこし一冊のボリュームが少ないですが既に20冊も出ていて、新年からは月刊だそうです。毎月質の高いハイ・ファンタジーが読めるのは嬉しいですね。

データ 原題:THE SHADOW RISING -THE WHEEL OF TIME
著 ロバート・ジョーダン 訳:斎藤 伯好
発行:早川書房 1993年(原書) 2000年11月15日(日本語文庫版)

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2000年11月 21日
竜の探索 パーンの竜騎士2
 7巡年前、六つの竜の洞窟に2000の竜騎士がそろって、惑星パーンを守るのにたる力を人々は手に入れた。
 長い平和に馴れた一般人と竜騎士たちの溝も、肩に乗るほど小さな竜--南の大陸で発見された火蜥蜴--が一般人にも心通わせることが出来るために埋まるかに見えた。
 だが400巡年もの文化の差のある竜騎士団との反目は、糸胞が降ってくる赤の星へ乗り込んで元から絶てないのか、という疑問とともに人々の間に不和をまいてしまう。
 権威をもつ他の竜洞窟の統領に遠慮していたベンデン竜巌洞の統領フ−ラルは、7巡年まえと同様に強力なリーダーシップを発揮して、再び竜騎士たちやさまざまな工舎をまとめ上げ、パーンの危機を乗りこえようとする。
 パーンの第二部です。1巻同様、前半で謎であることが後半の解決策や解答になっているところの巧みさは、とても読み応えがあります。
 あとがきによると「正伝」は次巻までで、他の同じ時期の別のキャラクターの物語を描くそうです。本屋で見る分には、同格のボリュームがありそうですけど。
データ 原題:DRAGONQUEST 著:アン・マキャフリイ 訳:小尾 芙佐
発行:早川書房 1971年(原書) 1982年9月30日(日本語文庫版)

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2000年 11月 14日
ゴーレムは証言せず ソード・ワールド短編集
 テーマは「コマンドワード」。広く遊ばれているTRPGの短編小説集。
可もなく不可もなく・・・・。
 こういう短編を書くのが、あそこの修行/裁定になっているのでは・・・。
「ソードワールド」を遊んで好きな人向けの「軽食」といった感じです。
データ 編:安田 均 著:山本 弘 他 発行:富士見書房 平成12年10月25日

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2000年 11月 13日
星くず英雄伝8 鏡像宇宙の人形姫
 本人の超常能力と「ヒロニュウム」の力によって宇宙の法則を捻じ曲げることの出来る存在「ヒーロー」。
 異次元からやってくる「ストーカー」との大戦争のあとヒロニュウムを輝かせることの出来なくなった「公認」ヒーローのジークは、思い込みの激しい宇宙連邦長官によって、チームの美少女たちとともにヒーローの養成学校に入学させられてしまう。
一方、マッドサイエンティストのドクター・サイクロプスは「ニーベルングの指輪」で並行世界を探索しているうちに並行存在の中で唯一裏切った自分を発見し、なにやらたくらみ始める。その計画はヒーロー育成学校の修学旅行一行を巻き込んで・・・。

 これほどカタカナの「スペオペ」という字面が似合うシリーズもなかなかありません。
お色気が前面に出た表紙ですが、キャラクターの個性、SF設定と「らしい」ストーリー展開は、8巻に到っても飽きさせません。
 ちなみにこのシリーズの「SF」は「スペース・ファンタジー」だったりします(爆)。一般人の絡む無重力や宇宙船の描写は楽しいのに。

データ 著:新木 伸 発行:メディアワークス 2000年11月25日

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2000年 11月 9日
STAR TREK - DEEP SPACE NINE 第4巻「血の福音」
 ディープスペースナインの司令官シスコは、敵性国であるカーデシアの偽装した戦艦のワームホール通過を許可する。ホールの「向こう側」の占領権を主張しようとするたくらみを利用して、官僚主義の連邦議会から予算を引き出すためでもあった。
 しかし同じ時期に副司令官のキラ少佐を狙う、狂信的団体の指導者ホーレンがDS9に潜伏し機会をうかがっていた。

 テレビシリーズ開始直後のエピソード間を埋めるオリジナルエピソード。
書き下ろしたのがホラー系作家ということがあって、STには珍しい少々トーンの暗い、じわじわくるお話になっています。

データ 原題:BLOODLETTER 著:K・W・ジーター
訳:丹羽 正之 監修:岸川 靖 発行:角川書店 1993年(原書) 平成12年11月1日(日本語文庫版)

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2000年 11月 8日
ブルー・プラネット 星のパイロット4
 老朽化したハッブル宇宙望遠鏡の回収ミッションを中のマリオ・フェルナンデスのもとへ、スウがもってきたのは「ないことになっている」人工衛星のデータとコマンドコードだった。
 惑星生物学のドクターであるスウは、そのなかの木星宙域に浮かんでいる「と思われる」衛星が送信してくるデータをかすめとってほしいという。
 いやいやながらも好奇心をくすぐられたマリオは国家機密に触れ兼ねないのを承知で、持ち前のハッキング・スキルでそれを成し遂げてしまう。
 だが、そのことが引き起こした事態は、二人の予測をはるかに超えていた。

 星雲賞に輝いた「星のパイロット」のシリーズ第4作です。
 民間航空宇宙会社がなんとかビジネスになった近未来のお話。 ただのスペオペではない技術描写と、テンポの良さがオススメです。

データ 著:笹本 祐一 発行:朝日ソノラマ 2000年10月31日

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2000年 11月 2日
竜の戦士 パーンの竜騎士1
 複雑な軌道を描く惑星パーンとその兄弟星は、200年ほどの周期で接近する。
その折、パーンへは生き物を焼き、大地を枯らしてしまう「糸胞」が降る。それを空に漂ううちに炎で焼いて殲滅するのが「竜の騎士」の役割であった。
 しかし400年も糸胞の来襲がなかったために竜騎士たちは疎まれ、六つあった竜の住みかもひとつにまで減っていた。
 にも関わらず、星のめぐりは糸胞の来襲を示し、パーンの人々は明らかに足りない力でこの脅威に挑まざるを得なくなった!

 出だしはSFチィックな設定があったりするんですが、「竜騎士」という存在の説得力にはすばらしいです。
 活き活きと竜と乗り手が飛び、いくつかの謎がパーンを救う鍵となって終盤に展開されていくのも、とても読んでいて面白く感じます。
 タイトルにちょっと引っかかるものがあって読むだけでも、よいかもしれません(笑)。

データ 原題:DRAGONFLIGHT 著:アン・マキャフリイ 訳:船戸 牧子
発行:早川書房 1968年(原書) 昭和57年8月31日(日本語文庫版)

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2000年 10月 25日
さよならジュピター (下)
 太陽系開発機構の総裁のお墨付きはあったものの、五年見込みの木星太陽化計画を二年で完了しろと厳命された本田英二。だがすぐに資材や人手の手配が行き詰まり始めた。
 苦情を言おうとしたところに逆に呼び出しがかかり、出頭した彼が知らされたのは太陽系が後二年で壊滅するという信じられない事実だった。
 地球・月に120億人、宇宙に5億人いる人類のどれだけが太陽系を脱出できるかのドッグレースが始まる中、英二は木星と引き換えに太陽系を救う方法を提案する。
 この期に及んでも政治や個人の思い込み、地球生活者と宇宙生活者の意識のズレなどで妨害や停滞が発生する中、木星太陽化計画から転じた木星爆破計画はカウントダウンを迎えた・・・。

 下巻に入ってすぐ太陽系滅亡の危機が明かされ、それがしっかりした科学知識と社会の描写によって、物語の奥行きと登場人物たちの緊迫感を際立たせ、それは圧倒的な迫力で迫ってきます。
 人類は自分たちの知恵と技術で太陽系を、地球を救えるのか?それとも貧弱な宇宙船で百年近い旅をする放浪の民となるのか・・・。

 初出は20年前という作品ですが、描き出された未来社会と科学技術についての説得力はアーサー・C・クラークやアシモフに比肩するといってもよいと思います。

データ 著:小松左京 発行:勁文社 1994年8月15日
補足)1998年発行、角川春樹事務所・ハルキ文庫版が最新です。
最初の発表は1980年、産経新聞社「週刊サンケイ」誌の連載(全84)です。

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2000年 10月 24日
さよならジュピター (上)
 木星太陽化計画の調査主任である本田英二のもとに、宇宙考古学者バーナード博士が訪れた。
 火星地球化の過程で、融解させた大量の氷の下から発見されたシンボルは、古代に太陽系外から来た者たちのメッセージで、それが木星が関連していると、博士は言う。
 英二には心当たりがあった。木星の「大赤班」の淵で観測機器がたまに映し出す巨大な影、「ジュピター・ゴースト」。
 だが、この古代のロマンと木星太陽化という宇宙時代の要請のウラで、一つの事故が起こっていた。
 「彗星の巣」から飛来する彗星の数の激減を調査するために二年もの時間をかけた探査に出発したスペース・アロー号が消息を絶ったのだ。
 だが、スペース・アローの事故の真相を知るものは、まだ太陽系にはいなかった。

読後感は「さすが」といったところです。内容的にも今の新作にしたって遜色ない、骨太なサイエンス・フィックションです。

データ 著:小松左京 発行:勁文社 1994年8月15日 補足)1998年発行、角川春樹事務所・ハルキ文庫版が最新です。
最初の発表は1980年、産経新聞社「週刊サンケイ」誌の連載(全84)です。

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2000年 10月 21日
影との戦い ゲド戦記
 幻想文学としては本作も古典になるのでしょうか。
ファンタジー好きなら必ず面白い、お約束のシリーズです。

 魔法の素質に恵まれた若者ゲドは、奢った考えからこの世のものではない悪しき「影」を呼び出してしまう。
 影に乗っ取られることを恐れ、魔法使いとしての力も地位も認められながらも逃げるゲド。
 しかし現実にきずいた彼は、それを滅ぼすため逆に追跡を開始する。
 そしてゲドとその親友エスタリオルは多島海の果ての果てでその影を追い詰めた。
 そしてゲドはそのものに打ち勝つために、その者の「真の名」を声高く叫んだ!

データ 原題:A WIZARD OF EARTHSEA 著:ル=グウィン
訳:清水 真砂子 発行:岩波書店 1968年(原書) 1992年3月16日(日本語/同世代ライブラリー版)

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2000年 10月 20日
知性化戦争 (下)
 列強諸族グーブルーの支配が確立する中、レジスタンス活動で事態の挽回を図る地球人とネオ・チンパンジーたち。
 地球に味方するティンブリーミーの大使が仕掛けたデマに踊らされ、列強諸族の間で名誉を失いかねないという危機に陥ったグーブルーの占領軍は、<知性化>の儀式を逆手に取った大博打に出る。
 だがその知性化の儀式は、はじめから波乱を含んで始まり、そして終わる時にはここ何千年にもわたって行われてきた知性化儀式とは比較にもならない、どの列強諸族にとっても驚天動地の儀式と化した!

 下巻です。上巻の伏線がすべてぴったりとはまり、ほのめかされていた事態が、激しい活劇が描かれる中で予想外の結末を迎えます。
 原書はSFの有名な賞であるヒューゴー賞を受賞しています。

データ 原題:THE UPLIFT WAR 著:デイヴィッド・ブリン
訳:酒井 昭伸 発行:早川書房 1987年(原書)/1990年6月30日(日本語文庫版)

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2000年 10月 19日
知性化戦争 (上)
人間とイルカの混成チームの探検宇宙船<ストリーカー>の大発見が、五つの銀河にまたがる列強諸族間の大抗争を引き起こし、その余波は地球人類がようやく手に入れた殖民惑星ガースにも及んだ。
 列強諸族の一つ、グーブルーは宇宙艦隊を持ってガースを封鎖した。計略によって惑星上の人間はそのほとんどが捕虜となり、知性化されたチンパンジーたちは、奇跡的に残った青年大尉ロバートと異星人ティンブリーミーの娘アサクレーナのもとレジスタンス活動を始める。
 ただ地球人類は、侵略に抵抗すると同時に、列強諸族にどうしても知られてはならない秘密を持っていた・・・。

 「知性化」シリーズです。物語の時間軸としては「スタータイド・ライジング」とほぼ同時期です。SFテイストとしての「知性化」や異星人たちの様態、アクションとしてのレジスタンス活動、そして謎解き。
 魅力的に張られた伏線は下巻へ続きます。

データ 原題:THE UPLIFT WAR 著:デイヴィッド・ブリン
訳:酒井 昭伸 発行:早川書房 1987年(原書)/1990年6月30日(日本語文庫版)

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2000年 10月 18日
サンダイバー
 太陽に知的生命がいる!?そしてその種族は人類を<知性化>した種族かもしれない。
 この謎を解くため「サンダイバー計画」は実行され、地球の<知性化>学者ジェイコム=デムワは鏡面球形船「サンシップ」に乗り組んだ。
 だが<ライブラリー>にこのことについての言及がないのはなぜか?
積極的に関わる異性人の思惑とは?
 そして「ソラリアン」と接触したとき、乗組員たちがみたものは。

「スタータイド・ライジング」よりも200年前、まだサルもイルカも知性化の過程にいる時代に、弱小の地球人類が列強諸族に誇りうる冒険を描いています。
 ハードSFとアクション、ミステリさえ思わせるストーリー展開が正逸です。

データ 原題:SUNDIVER 著:デイヴィッド・ブリン
訳:酒井 昭伸 発行:早川書房 1980年(原書)/1986年9月30日(日本語文庫版)

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2000年 10月 16日
グイン・サーガ 75 大導師アグリッパ
 内乱に揺れるパロを救うため、パロ宰相にして魔道師のヴァレリウスは、三大魔道師のうちでももっとも伝説とさえいわれるアグリッパと奇跡的に邂逅する。
 だがヴァレリウスを驚愕させた伝説の魔道師の正体とはとてつもないものであり、はたして語ることも超常のことであった。
 一方、パロで先端をひらいたアルド・ナリスは、味方に犠牲が出ても立てこもっている宗教都市ジェシュアから撤退する準備をすすめていた。
 その移動自体が、敵である龍頭人身の魔神ヤンダル・ゾックの思惑に操られてのことではないかと恐れながら。

 あまり解説の言葉もない世界一長い小説です。昨年('99)の10月くらいに1巻から再読をしたんですが、年明けまでかかりました。
 だけど面白いんですよ〜、この作品!

データ 著:栗本薫 発行:早川書房 2000年10月15日

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2000年 10月 13日
スタータイド・ライジング (下)
 惑星キスラップで立ち往生した<ストリーカー>は、上空で自分たちを目的とした列強諸族同士の宇宙戦闘のもと、残された時間を活かして脱出の方法を模索する。
 だがその実行には敵だけではなく、同乗した科学者の功名心から不当な遺伝子操作をうけたイルカを原因として分裂するイルカのクルー、惑星キスラップの情報を提供しようとしない<ライブラリー>の端末といった障害がいくつも立ちふさがる。
 それでも<ストリーカー>は多大な犠牲をはらって宇宙へ飛翔した!

下巻です。読む分量としては多い方なんですが、昨日の上巻もうちに帰ってきてから40分ほどで最後まで読みきってしまいました。普段はほんとに電車の中でしか読まないんですよ。

データ 原題:STARTIDE RISING 著:デイヴィッド・ブリン
訳:酒井 昭伸 発行:早川書房 発行:1983年(原書)/1985年10月31日(日本語文庫版)

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2000年 10月 12日
スタータイド・ライジング (上)
人類が<知性化>を行ったイルカを中心とした探査宇宙船<ストリーカー>は、辺境宙域で一隻が月ほどの巨大さを誇る、五万隻からなる大宇宙船団を発見した。
 それは超古代から漂流していたらしく、その謎は地球人類より何千年も先行して宇宙航行種族となった「列強諸族」たちを血眼にさせる。
 追い立てられ、損害をこうむった<ストリーカー>はキスラップという水の惑星へ身を隠す。
 惑星宙域で複数の列強諸族たちが戦闘を繰り広げる下で必死に脱出計画をねるイルカと少人数の人間たち。
 銀河規模で利用される超知識<ライブラリー>さえ有効な解答を示さない惑星キスラップの謎。<ストリーカー>は再び飛びたてるのか?
データ 原題:STARTIDE RISING 著:デイヴィッド・ブリン
訳:酒井 昭伸 発行:早川書房 発行:1983年(原書)/1985年10月31日(日本語文庫版)

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2000年 10月 11日
聖刻群龍伝 昇龍の刻 第3巻
すいません、版が文庫ではなく新書ノベルズです。

 封建国家の乱立する貴族・騎士世界の影に、「錬法」という魔法を使う術者、そして巨大な機械兵の「操兵」の跋扈するアハーン大陸。
 過去の帝王の生まれ変わり「龍の器」だといわれる公子デュマシオンは、祖国の復興をなしおえたばかりにもかかわらず、下半身は馬、上半身が人の形をした人馬操兵に蹂躙される帝国のために奔走するはめになる。
 TRPG「ワースブレイド」世界の書き下ろし小説です。なぜかワースはここ数年、ノベルが元気なんですよね。
 このシリーズは迫力のある戦記物となっています。不思議な巨大ロボットが軍団としていくさをする迫力が堪能できます。

データ 著:千葉 暁 発行:中央公論新社

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2000年 10月 10日
RPG用誤辞典
業界人の内輪ネタ本です。
面白いことは面白いですが、こういうのは同人誌でやればいいと思います。
多少、ファンタジー小説が好きだとか、TRPGを遊んでみたい、あるいは初心者といったひとが見る必要はないです。
金澤尚子ファンにとっては希少本かも。
データ 著:RPG用誤辞典編纂委員会 発行:富士見書房

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2000年 10月 6日
(無限)のリヴァイアス 1
太陽の赤道面以下が太陽の超フレアのプラズマ「ゲドゥルト」に沈み、宇宙生活が出来るにもかかわらず種としての危機を迎えている太陽系人類。
 そのなかで宇宙生活者候補の少年少女たちの訓練ステーションがゲドゥルトに沈む事故が発生する。しかしそれは人類の存亡に関わる秘密の奪い合いの表面化に過ぎず、巻き込まれた訓練生487人は生き残ったが、それは過酷な悲劇の幕開けとなった・・・。
 SF色の強いTVオリジナルのノベライズです。
ですが、TV版のかわりにしない方がいいです。群像劇で心理描写を柱にするとしょうがないのですが描かれ方があまりにも生臭くて、ノベル単体だけ読んだのだったら私としては放り出したでしょう。
 「高く評価したTV版のノベル」ということで視聴した人にだけオススメします。
データ 著:黒田 洋介 発行:メディアワークス

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2000年 10月 4日
狂骨の骨 文庫版
 海に溺れ骨となる夢を見る女、骸骨から肉を得ていく生首、そして連続殺人事件。
 その様相がこの世と思えない所まで来た時、神主にして古本屋、そして副業は「憑き者おとし」である中禅寺、通り名を古本屋の屋号と同じくする「京極堂」は担ぎ出された。
 「世の中に不思議なことなどないんだよ。」 と言い切るこの拝み屋の今度の憑き者落しは、五百年前の亡霊さえ解決してしまう。

 一応、読み終わったんですけど、複雑!京極夏彦はミステリーでありながら今までのミステリーと一線を画していて、読み応えもあって本読み虫な人にはオススメなんです。
が、謎解きが始まるとこから読み直してます。大体はわかってるんですけどね。

データ 著:京極 夏彦 発行:講談社

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2000年 10月 1日
聖衣の剣王 剣の聖刻年代記 四操兵の書1
 いにしえの四体の操兵が、それぞれ四方の門を守護する守る都市モニイダス。
 そこで一人の騎士が命と引き換えに都市を守り通した時、隠された謎を狙う陰謀の歯車は既に音高く回り始めていた。
かつてTRPG「ワース・ブレイド」用に発表されたシナリオのノベライズです。
 相変わらずファンタジーと巨大ロボットの組み合わせは活き活きしていて、操兵の存在感は楽しいものがあります。
データ著:日下部 匡俊 発行:朝日ソノラマ

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2000年 9月 29日
ブレイク-エイジEX「ムーンゲッター」(上/下)
 そう、1日で2冊読みました。
とはいえなかなかシリアス-ハッピーな話でよかったです。ジュニアノベルでここまで思い切ったストーリーは関心です。というか、コミックから始まったこの「ブレイク・エイジ」シリーズははずさないので、お勧めですよ。
 とくに今作はコミックのレギュラーも登場し、見所のあるお話になっています。
こんなゲームで遊びてぇ〜(魂叫)。 「プラモ狂四郎」の時もそうおもった(笑)。
データ著:遠野 ひろみ+STUDIOねむ 監修・原作:馬頭ちーめい 発行:エンターブレイン

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2000年 9月 28日
百鬼夜翔 夜からの招待 シェアード・ワールド・ノベルズ
 妖魔夜行の後続シリーズです。
妖魔夜行と同じく世界観がそうさせるのか、悪くない読み物です。
妖怪にしてはオドロオドロしさがないといえばないんですけど。
短編集になっていてメインは友野詳です。
データ著:柘植 めぐみ/西奥 隆起/友野 詳 発行:角川書店

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2000年 9月 27日
混沌の大地 第4巻 ソード・ワールド・ノベル
 製作者自らが描くソードワールド小説ケイオスランド第二部第四巻。
間があきすぎ(全巻は一年半前)で最初から読まないともう細部がわかんない〜。
 しかし断然面白くて、薄いことに対する怒りが「薄い」というそのものでなく、「こんなに面白いのにこんなに薄いのか」という「惜しい」ことに怒りがつのります。
 で、出勤時間だけで読んでしまいました。
ここのところ電撃と富士見の文庫が続きますが、ボリュームねぇ〜。
データ著:清松 みゆき 発行:富士見書房

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2000年 9月 26日
封印伝説クリスタニア
 クリスタニアの大地に響く「覚醒の鐘」の音。
封印の民の封印が次々と解けてしまう中、新米傭兵のリュースは封印から開放された混沌だといわれる少女を混沌とは思えず、承認の民の一人として彼女が生きることを「承認」する。  だがそれは、クリスタニアのすべての神獣、すべての民を巻き込む事件の幕開けでしかなかった!
 ということで原作者が書くより面白かったような・・・。「おいおい、それは人間、言えないだろ!?」とか「すべての○○とそれが戦って、損害がそれだけぇ?うっそでぇー。」とかありますが。
 これも出勤の間だけで読み終わってしまいました。
データ著:栗原 聡志 原作:水野 良 発行:メディアワークス

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2000年 9月 25日
新フォーチュン・クエスト6「待っていたクエスト エピソード1」
「のほほん」な雰囲気でありながら、物語世界がその世界らしさをもつ読んでいて楽なこのシリーズ、久々に本編の新作です。
 しかし物語りの中では1巻のお話から1年くらいしか経過していなくて、そこものんびりか〜、といった感じ。
 読むのも楽で、帰宅の間だけで読み終わってしまいました。
データ著:深沢 美潮 発行:メディアワークス

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2000年 09月 23日
STAR TREK - VOYAGER 第2巻「脱出」
 修理用の資材が必要なヴォイジャーが立ち寄った惑星で、トレス、キム、ニーリックスの三人の上陸班が消えてしまい、その代わりに現れた異性人によって三人が別の時代に連れ去られ、命の危険にさらされていると知らされる。
 艦長のジェインウェイは全力で三人を助ける方法を探す。
データ原題:THE ESCAPE 著:D.W.SMITH&K.K.RUSCH 訳:山口 智子 監修:岸川 靖 発行:角川書店

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2000年 09月 22日
STAR TREK - DEEP SPACE NINE 第3巻「潜入者」
 DS9で起きた密室殺人。それを捜査していく保安主任のオドーは、流動体生物であるため天涯孤独であった自分と、同じ能力を持つ存在が犯人だと確信する。
 義務と正義を身上とするオドーの前で繰り返される殺人事件。
追い詰めた側と追われた側、その対決は至上空前の様相を呈するものであった!
データ原題:THE SIEGE 著:PETER DAVID 訳:舟羽 正之 監修:岸川 靖 発行:角川書店

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