火星の接近を記念してメンバーの方の力作を。
(左側の文字を縦に読んで下さい)
玄米茶
火口湖のあをの深まる新松子
星目で打たしてもらふ秋扇
大関にしこ名の無くてねこじゃらし
接岸の釣舟傾ぐつくつくし
近惚れの言葉少なや蕎麦の花
あるる
火のいろにワイン醸され秋の宵
星ぼしのきらめきを乗せ黒葡萄
大輪の蘭咲く火星光増し
接ぎたして稲架何反の稲を負ふ
近過去の星の光や今年酒
dali
火曜日の次は水曜秋入日
星赫し秋の大地にわれ立ちて
大輪の木槿のいのち短しや
接吻や聖女の像に秋の冷
近寄ってから声かける秋日傘
蘭奢待
火祭りの火の粉杉間を飛び交ひぬ
星祭パン屋になりたき子も一人
大鷭の泳ぎ出でたる星月夜
接待の腰掛もらひ秋遍路
近江なるみほとけ見むと秋の日に
はこ
火祭りや御師の家深く灯されて
星死すか二百二十日の宙暗し
大花野音符のやうなベビー靴
接心や兎の影絵月の扉に
近代美術館車寄せまでつづれさせ
籠栗子
火の山の女神に会ひにちろろ虫
星くずをカットグラスに秋風鈴
大山へロープウェイや初紅葉
接続詞因数分解秋暑し
近江の海金波銀波やすすきの穂
重女
火星儀を見て買はずなりつづれさせ
星流れ明日の予定を忘れゐし
大運動会リレー選手でありたる日
接続の意のままならず露けしや
近江路や旅の終りの酔芙蓉
ぴかちゅう
火の神に水の神出で祭果つ
星涼し耳に残れるピアノ曲
大粒の真珠を胸に星月夜
接戦の最終戦や大夕焼
近づけばすでに鳴き止むつくつくし
シフォン
紅茶
火星儀に噴火の跡やつくつくし
星とんでこころの中にある隙間
大きなつづら小さなつづら鉦叩
接続の鈍行を待つ秋日和
近づけば他人の空似吾亦紅